2016年2月15日月曜日

非効果的リーダーシップ解決の方法:パーソナリティ・モデルの活用

CLS Japan本部 網あづさ

たとえ、リーダーシップスタイルがフォロアーのレディネスに適合していたとしても、コミュニケーションの方法によって、非効果的なリーダーシップになります。

非効果的なリーダーシップより

状況対応リーダーシップ®活用時に、コミュニケーションを補うモデルとして、個人の特性に注目するパーソナリティ・モデルが考えられます。どれも状況対応リーダーシップ®と組み合わせることを目的として考えだされたものではありませんが、お互いに補完的に活用することができます。パーソナリティ・モデルには、
  • ソーシャル・スタイル(Social Style)
  • DISC
  • NLP(Neuro Linguistic Programming)
などがあります。


ソーシャル・スタイル(Social Style)

ソーシャル・スタイルでは、「感情を表現する程度」と「考えを表現する程度」の2つの軸をとり、次図のように行動的、感覚的、協調的、思考的という4つの表現タイプを示しています。

ソーシャルスタイル

たとえば、行動的タイプ(Driver)のフォロアーは多くの場合、積極的にものごとに対処しようとしますが、安全だと感じるまで感情を表に出さない傾向があると言われます。このタイプのフォロアーに働きかける場合、リーダーははっきりと確信を持って伝える必要があります。

感覚的タイプ(Expressive)のフォロアーは、自分の主張や感情に対してオープンで歯に衣着せぬタイプだと言われます。リーダーがこのタイプのフォロアーに働きかけるときは、直感的に伝えることが有効です。

協調的タイプ(Amiable)のフォロアーは、友好的で親近感を感じやすく、丁寧で繊細だと言われます。リーダーが、このタイプのフォロアーに働きかけるときは、温かみをもって伝える必要があります。

思考的タイプ(Analytical)のフォロアーは、合理的で打ち解けにくいと言われます。リーダーがこのタイプのフォロアーに働きかけるときは、具体的で客観的なデータを示す必要があります。

DISC
同じように4つのタイプに分けるモデルにDISCがあります。DISCも「外向的⇔内向的」と「関係指向⇔タスク指向」の2つの軸を使って、「D(主導)」、「I(感化)」、「S(安定)」、「C(慎重)」という4つのタイプを示しています。


DISC


「関係指向⇔タスク指向」は、人間関係に対して感情を表現する程度が高いか、人間関係よりもタスク中心であまり感情を表現しないかという程度を表す軸なので、ソーシャル・スタイルの「感情を表現する程度」軸と重ねることができます。また、「外向的⇔内向的」の軸は、自分の考えや主張を外向的に積極的に伝える、あるいは内向的にあまり伝えないことの程度だととらえられますので、「考えを表現する程度」と重ねることができます。

2つのモデルを重ねたものに、それぞれのタイプに必要なリーダー行動を含めたものが次図になります。

ソーシャルスタイルとDISC、必要なリーダー行動


ソーシャルスタイル・Disc


このようにフォロアーが好むコミュニケーションの方法を知ることで、フォロアーに伝えようとすることの説得力が増し、またフォロアーも受け入れやすくなります。たとえリーダーがレディネスを的確に診断し、適合するリーダーシップ・スタイルがわかったとしても、コミュニケーションがうまくいかなければ、リーダーシップの効果性は下がってしまいます。


NLP(Neuro Linguistic Programming)
パーソナリティ・モデルに、もうひとつNLPと呼ばれるフォロアーのパーソナリティを知る方法があります。

どの人にも心理的・感覚的に好む表現方法があると言われていますが、状況対応リーダーシップ®と補完的に使える4つの感覚タイプは次の通りです。フォロアーに理解してもらい、リーダーのメッセージを受け入れてもらうには、フォロアーの好みを知ることが役立ちます。

NLPを活用した4つのタイプ
  • 視覚タイプ(Visuals):視ることで理解し受け入れる。
  • 聴覚タイプ(Auditory):聴くことで理解し受け入れる。
  • 体感タイプ(Kinesthetics):触れることで理解し受け入れる。
  • デジタルタイプ(Digitals):数字や事実など客観的データを知ることで理解し受け入れる。

注記:



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