2019年3月28日木曜日

リーダーシップの背後の力、「パワー」

状況対応リーダーシップ®では、有効なリーダーシップには、以下の3つの要素が重要だと考えています。
これらを「影響のトライアッド」と呼びます。
  1. レディネス
  2. リーダーシップ・スタイル
  3. パワー基盤



部下のレディネス、リーダーのスタイル、ここまでは状況対応リーダーシップ®ではよく知られています。

では、パワーとは?

パワーとは、「リーダーの持つ影響の可能性(ポテンシャル)」ととらえられ、「リーダーが他人の服従をかち取ったり、他人に影響を及ぼしたりする際のリソースである」と説明されています 。

リソースということは、活用できる資源ですが、使わなければ眠ったままです。といっても、いざ使おうと思っても、相手が必要と感じてくれなければ不要物です。パワーとは、使わなければ意味がないし、相手が必要としていなければ役に立たないリソースということになります。この点、よくおさえておいてください。

 有効なリーダーシップにはパワーが絶対に必要ですが、下図のように「下」に対しては<管理・監督するパワー>が必要であり、「上」に対しては<売り込むパワー>が必要です。パワーは、上下、左右のどの方向に働きかけるかによって、性質が変わってきます。



パワーをどのように創造するか

パワーは、相手が感じて初めてパワーとして存在します。相手が感じなければパワーは存在しないので、通常パワーは「パワーベース(パワーの基盤)」と呼ばれます。

パワーをどのように感じさせ、どのように強めるか、またどのようなときにパワーを喪失してしまうのか、見てみましょう。
  1. パワー創造
  2. パワー増強
  3. パワー喪失
• パワー創造
自分のパワーを相手に知らしめるような言動や所有物がパワー創造の源泉です。自分にはどのようなパワー基盤があるのか、どのように自分のパワー基盤を示すのか、どのようにアピールするのか、などをもとに自分のパワー基盤を相手に示していくことでパワーを創造していくことができます。

• パワー増強
自分に不足するパワー基盤はなにか、そのパワー基盤をどのように創るのか、相手がもっとパワーを感じるにはどうすべきか、どのパワーに特化して自分のパワー基盤をより強めるかのか、そのためにどう相手にアピールすべきかなどを、自問自答したり、信頼できる人に尋ねたりします。どのパワー基盤をどの程度強めたいのかなどというはっきりした目標を持ち行動することは、パワー基盤の増強に役立ちます。

• パワー喪失
なんらかの言動によってパワーは消滅します。いったん築いたパワー基盤や信用も、意図せずして一瞬に失われることがあります。パワー喪失は、ほとんどが自分の過失によるものといわれます。周囲の事情や他人のせいにしたくなるかもしれませんが、ほとんどの場合、自分の慎重さや配慮にかけた言葉や行動が自らのパワーを奪っているといわれます。


パワー意識診断
自分にどのようなパワー基盤があるのかを診断するのが、パワー意識診断表です。
パワーは相手が感じて初めて存在するので、自己診断と他人診断があります。


パワーを体験する研修ゲーム「幹部会議」

ゲーム参加者たちに、社長、購買部長、業務部長、財務部長、技術部長、営業部長、人事部長、企画部長などの役割が与えられます。参加者たちは、それぞれの役割に応じて、ある問題について幹部会議で話し合い、意思決定を行います。

さあ、それぞれのパワーはどのように発揮されるでしょうか?
あなたのパワーはどのように受け取られ、どのように効果的でしょうか?
あなたは他のメンバーのパワーをどのように受け取り、どのように効果的だと感じるでしょうか?

パワーはどのように意識されるのか、どのように意識するのかの診断を行います(パワー意識診断表)。






0 件のコメント:

コメントを投稿