リーダーシップ地図®とは?
状況対応リーダーシップ®の基礎講座で使われている教科書「12のリーダーシップ・ストーリー~課題は状況対応リーダーシップ®で乗り切れ」(生産性出版)の表紙をひらいてみてください。
たくさんの図が描かれています。
これがリーダーシップ地図®です。
たくさんの図が描かれています。
これがリーダーシップ地図®です。
リーダーシップ地図® |
行動科学のバイブル、「入門から応用へ 行動科学の展開」で解説されている主な理論やモデルをまとめたものです。
- ビジョン・トゥー・アクション(VTR)モデル
- 効果的なリーダーシップ
- 目標による管理(MBO)
- 行動モデル(状況対応リーダーシップ®)
- 態度モデル(動機づけ)
ビジョン・トゥー・アクション(VTR)モデル
VTRモデルは、文字通り、ビジョンをアクションとして実現させるためのモデルです。
ビジョンを掲げても失敗してしまうケースは、組織やチームやフォロアーがついてこない場合です。なぜついてこないのか。
本書で解説する行動科学では、ビジョン実現のリーダーシップには、目標や計画といった「意思決定の側面」だけではなく、やる気や気持ちという「人間の側面」も考慮することが必要であると考えています。しかも、異なるレベルで異なるリーダーシップが求められているといいます。
- 外部経営のために発揮する経営のリーダーシップ
- 内部管理のために発揮する活性化のリーダーシップ
- 少人数・個人の成長のために発揮する育成のリーダーシップ
それぞれの異なるレベルのリーダーシップには、それぞれ異なる能力が必要です。
経営のリーダーシップには概念化能力、そして組織レディネスを診断するスキルが必要。
活性化のリーダーシップには対人的能力、そしてチームレディネスを診断するスキルが必要。
育成のリーダーシップには専門的能力、個人のレディネスを診断するスキルが必要。
そしてどのリーダーシップにも共通に必要なスキルがあります。それは連結ピンの役割です。リーダーが連結ピンの役割を果たさなければ、組織やチームをまとまりとして結びつけることができません。
ピラミッド組織では、何層にもわたる連結ピンの役割、フラット組織では横に複数の連結ピンの役割、ネットワーク組織ではあらゆるところに連結ピンの役割など、VTRモデル欄ではこのような行動科学のヒントが示されています。
これらのヒントを見ながら、自分のリーダーシップはどうか、上司のリーダーシップはどうか、部下のリーダーシップはどうか、など考えてみてください。
これらのヒントを見ながら、自分のリーダーシップはどうか、上司のリーダーシップはどうか、部下のリーダーシップはどうか、など考えてみてください。
効果的なリーダーシップ
「効果的なリーダーシップ」の欄では、「リーダー⇒働きかけ⇒フォロアー⇒成功するリーダーシップ⇒効果的なリーダーシップ」の図式が示されています。
成功することと効果的であることの違いは、持続性にあります。ムチで相手に働きかけ無理強いすれば成功することはできますが、相手は二度とやりたいとは思わないでしょう。相手が自らまたやりたい、やるというように働きかけるには、効果的なリーダーシップが必要になります。そのヒントはなにか。
「人間の側面」、つまりレディネスを考えます。
レディネスを考えるには、タスクがなにか、タスクのすりあわせはできているか、タスクの共有はできているか、などがレディネス診断のキーポイントになります。これらのポイントは「効果的なリーダーシップ」欄に示されているので、自問自答しながらリーダーシップ分析ができます。
成功することと効果的であることの違いは、持続性にあります。ムチで相手に働きかけ無理強いすれば成功することはできますが、相手は二度とやりたいとは思わないでしょう。相手が自らまたやりたい、やるというように働きかけるには、効果的なリーダーシップが必要になります。そのヒントはなにか。
「人間の側面」、つまりレディネスを考えます。
レディネスを考えるには、タスクがなにか、タスクのすりあわせはできているか、タスクの共有はできているか、などがレディネス診断のキーポイントになります。これらのポイントは「効果的なリーダーシップ」欄に示されているので、自問自答しながらリーダーシップ分析ができます。
目標による管理(MBO)
「目標による管理」の欄では、状況対応リーダーシップ®を活用してMBOを実施する場合の「リーダーシップ・スタイル契約」の全容が示されています。
ステップ1:目標設定
ステップ2:期間指導
ステップ3:業績評価
ステップ1:目標設定
- 部下の目標について上司と部下で認識を共有しているかをすり合わせる
- 目標について上司と部下で合意すること
- 目標や業務に対して部下のレディネスを上司と部下で診断する。一致しているか確認。一致しなければ、なにが異なるのかを話し合う。
- 部下のレディネスの認識が一致したら、そのレディネスにあうリーダーシップ・スタイルを上司が期間中とることを約束する。
ステップ2:期間指導
- 目標設定から業績評価までの期間、上司は約束したリーダーシップ・スタイルをとります。
- レディネスは能力と意欲で診断しますが、能力は急に下がったりしませんが、意欲は急に下がることがあります。いったん約束したリーダーシップ・スタイルもレディネスの変動によって変化させる必要があります。
- 状況対応リーダーシップ®をうまく活用して、部下のレディネスが退行したままにならないようにしなければなりません。
ステップ3:業績評価
- 「驚きがないこと」、これが業績評価のキーワードです。
- 相手にとって期待以上の良いことであれば、驚きは歓迎されます。しかし、たとえば、「そんなこと期待されていたの?」、「言われていたことと違う」、「◯◯だと思っていた」、「もっと評価されていると思っていた」などなど、期待に反する驚きがあると、信頼関係に傷がつきます。
- 信頼は築くのは大変ですが、壊れるのは早いものです。
- 期待を設定すること、期待にずれた行動があればすぐに対処すること、期待に基づいて評価すること、このプロセスが信頼関係を持続させると考えられています。
- 信頼関係は、相手の意欲にもプラスに働きます。
行動モデル(状況対応リーダーシップ®)
「行動モデル」の欄では、状況対応リーダーシップ®の3本柱を示しています。
そして、自分に対する状況対応リーダーシップ®(S.L.セルフ®)の図もあります。
「なにかを達成したい」と思ったときに、自分をプロセスリーダーとして、あらゆるコンテンツリーダーたちを探し働きかける方法です。
コンテンツリーダーを探すプロセスが、S.L.セルフ®を成功させるかどうかのカギになります。枠をはめず、同じ人でも違う側面を見たり、また周囲や知っている人だけではなく、知らない人、書籍やインターネットの情報、散歩や旅行、あらゆるモノやコトがコンテンツリーダーになるととらえることで、予想していなかったアイディアやサポートを探し出すことができます。
プロセスリーダーは自分なので、達成したい気持ちがある限り動機づけができます。動機が弱まりそうになったら、友達に相談する、これもコンテンツリーダーの活用になります。この場合のコンテンツリーダーは友達。友達が気弱になってちょっとレディネスが落ちているあなたに対して、「大丈夫だよ、やれそうだよ」と元気づけてくれれば協労的行動の多いリーダーシップ・スタイルをとってくれていることになります。
- 4レベルのレディネス
- 4種類のリーダーシップ・スタイル
- 7種類のパワー
そして、自分に対する状況対応リーダーシップ®(S.L.セルフ®)の図もあります。
「なにかを達成したい」と思ったときに、自分をプロセスリーダーとして、あらゆるコンテンツリーダーたちを探し働きかける方法です。
コンテンツリーダーを探すプロセスが、S.L.セルフ®を成功させるかどうかのカギになります。枠をはめず、同じ人でも違う側面を見たり、また周囲や知っている人だけではなく、知らない人、書籍やインターネットの情報、散歩や旅行、あらゆるモノやコトがコンテンツリーダーになるととらえることで、予想していなかったアイディアやサポートを探し出すことができます。
プロセスリーダーは自分なので、達成したい気持ちがある限り動機づけができます。動機が弱まりそうになったら、友達に相談する、これもコンテンツリーダーの活用になります。この場合のコンテンツリーダーは友達。友達が気弱になってちょっとレディネスが落ちているあなたに対して、「大丈夫だよ、やれそうだよ」と元気づけてくれれば協労的行動の多いリーダーシップ・スタイルをとってくれていることになります。
態度モデル(動機づけ)
最後の「態度モデル」の欄では、人間の行動をどうとらえるかという人間観を示すものとして、X理論・Y理論や自己充足的予言、リーダーの関心がどこにあるのかを示すマネジリアル・グリッドがあります。また、人間の欲求について、欲求の5段階を示しています。
態度モデルは、リーダーやフォロアーがどんなタイプの人間性をもっているかを考えるために活用します。相手の考え方がまったく異なる、人間性を全然理解できない、など問題があれば、コミュニケーションがうまくいきません。
パーソナリティは、この無地透明のカタチに、模様や色を付けたり、温度や質感をもたせたりするものになります。
スタイル1(教示的)をとっているリーダーだけどチームマネジメント型、
スタイル3(参加的)をとっているリーダーだけど無関心型、
などいろいろな組み合わせが考えられます。
上司と部下が同じようなパーソナリティであれば、コミュニケーションもスムースになりやすいでしょう。異なるパーソナリティの場合は、そういうパーソナリティもあるんだと知ることが、過度な期待をせずに、タスク中心、レディネス中心でリーダーシップを進めることができます。
欲求のレベルも重要です。
お互いが同じような欲求のレベルにいれば、コミュニケーションはスムースです。
しかし、異なる欲求のレベルにいる場合は、たとえばやたら自己実現欲求の強いリーダーのもとに社会的欲求(集団に属していたい、仲間と一緒にやりたい欲求)の強いフォロアーがいる場合、まずお互いが好む言葉が異なることが容易に想像できます。
「やればできるよ!」、「絶対やり遂げる」、「24時間戦えますか」というリーダーに、部下の心の声は「こっちにはこっちのペースがあるよ」、「リーダーがひとりでがんばってる・・・」。
なんとなくチグハグな上司部下関係だなと感じたら、リーダーはどんなタイプ、自分はどんなタイプかを考えてみるとスッキリ納得するかもしれません。
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